こんにちは、Tomoko です。
シックスシグマ (6σ) って何?
こんな疑問にお答えします。
シックスシグマ (6σ):100万回に3.4回のエラーに抑えるという考え
シックスシグマ (6σ) とは?
統計学では、誤差の生じる事象には
正規分布に従ってばらつきが発生すると考えられています。
まずはこちらの動画を見てみてください。
動画の中でボールがすみ分けられた結果、
正規分布とほぼ同じ曲線になりました。
ボールが製品のある寸法データだったとしましょう。
データが正規分布している場合、
- ±1σのとき68.28%
- ±2σのとき95%
- ±3σのとき99.7%
のデータが収まります。
正規分布 (normal distribution) の特長
- 平均値と最頻値と中央値が一致する
- 平均値を中心に左右対称になる
- 分散(標準偏差)が大きくなると、曲線の山は低くなる (=バラツキが大きい)
- 分散(標準偏差)が小さくなると、曲線の山は高くなり、尖がった形になる (=バラツキが小さい)
つまり、±3σのとき99.7%のデータは
寸法規格を満たしていることになります。
下の表と照らし合わせてみると
不良率は0.002PPMとなります。
規格幅 | cp値 | 不良率 | 不良率 (PPM) |
3σ | 1 | 1.4/1000 | 1350 |
4σ | 1.33 | 3.2/100000 | 32 |
4.5σ | 1.5 | 3.4/1000000 | 3.4 |
5σ | 1.67 | 2.8/10000000 | 0.28 |
6σ | 2 | 2/100000000 | 0.002 |
PPMとは
PPM:Pars per million
不良率を意味します。
例:3PPMは3/1000000の意味。
もし、動画の中のボールが
ラインで生産された製品だったらどうでしょうか。
製品はビジネスの側面から利益を生み出さなければいけないのに
不良のある製品がたくさんあると困まってしまいます。
1980年代に米国モトローラ社は
100万回に3.4回のエラー発生に抑えることを目標に
シックスシグマをという手法を開発しました。
これがシックスシグマの由来です。
主に製造業で使用される品質管理手法の1つです。
組織が目指す基準であったり
要求仕様に対してどれくらい外れるか予測もできます。
営業部門、企画部門、間接部門などで
顧客満足度の向上などにも使用されています。
1.5σ のズレはどう考えるか?
シックスシグマの目標は
100万回に3.4回のエラー発生に抑えること
と言いましたが
「100万回に3.4回のエラーは
4.5σなのに”シックスシグマ”ってどういうこと?」
と疑問に思ったと思います。
この1.5σは長期的な平均値のズレを考慮しています。
短期的なデータの変動は4.5σであっても
長期的には6σ程度の工程能力になるという考えからきおり
“シックスシグマ”というものの
実際は4.5σを目指した考え方なっています。
まとめ
シックスシグマ (6σ):100万回に3.4回のエラーに抑えるという考え
品質を維持することは、
会社の利益にも繋がります。
シックスシグマ (6σ) を覚えておくと
設計・品質だけでなく
会社全体を考えるときの助けになってくれるので
是非覚えておきましょう。
今回はこれでおしまいです。
最後までお読みいただきありがとうございます。